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来週は数ヶ月で命を閉じた陶の3回目の命日です。

甘えん坊で物怖じしない小さなこどもはこどものまま、夏のあの日に時を止めた。気付いた時にはショック症状で恐らく意識すら疎らだったと思う。ひとりで苦しくて恐ろしくて堪らなかったと思う。夏日なのに暑さなんかかけらも感じなかったあの日、あらゆる所へめちゃくちゃに電話を掛け近所の病院のドアも狂ったみたいに殴ってタクシーだって2台も呼んだ。それでもなにひとつ間に合わなかった。今思えばあの小さな身体では前兆に気付けたとしても救えなかったんじゃないかなと思う。

あの子の心臓が止まる瞬間、何度も呼んだその名前にいつもみたいに可愛く尻尾を2、3振って命はすり抜けた。

いのちは長かったり短かったりする。それは長ければそれだけ一緒に寄り添えて、一緒にいれば色々なものが見れるとは思う。ただ、長ければ偉くて短ければ偉くない訳じゃない。陶や燕は、少ししか一緒にいれなかったけど、誇り高き大切なうちの子だった。

起きたらウタリがゴミを守りながらピリついていて、面白いから「かわいいねえ」と声を掛ける朝。これは陶や燕がいなければ迎えなかった朝。生きることも死ぬことも、全部受け止めて愛していきたいなあって思います。